中山可穂さんサイン会
2008 / 03 / 04 ( Tue )

3月1日に、有楽町の三省堂書店で 
作家の中山可穂さんのサイン会が 開催されました。
行こうかどうしようか迷った末に行ったのですが、
ナゼ自分が逡巡したのかよくよく実感してしまいました。

150名限定の整理券を、新刊の購入時に受け取ったまではよかったのですが、
その後の居心地の悪さは、久々に味わうイヤなカンジ。

大体、あんなに狭いところでサイン会なんて無謀だと思うのですが
出版社だか書店員だか知らないが、
黒いスーツ姿のスタッフの手際の悪さには辟易としてしまいました。
整理券番号があるにもかかわらず、
マイクで「 予約受付をしてください~。 」と
言うのでそのスタッフのところへ行くと、
整理券番号だけでなく名前を  フルネームで名乗れと言う
仕方がないので名乗ったけれど、今度はサイン会が始まると
「整理券番号○△番の○◇×△さま~!」と、
フルネームをマイクで呼ばれることに・・・

そんなバカな・・・一体なんのための整理券番号なんだ・・・
今時、病院でも個人情報には気を配るぞ・・・
しかも、混み合った書店、衆人環視の中・・・。
とっさに偽名を名乗ることも思いつかず、求められたアンケートに
個人情報を素直に書いてしまう バカな私・・・。
タンゴの曲が中途半端に流れ、スタッフはマイクで名を呼び
更に「○◇△×様ですか?」と、重ねて顔をのぞきこんで確認する始末。
スタッフ同士がニヤつきながらこちらを見て、小声で何か言っている。
たまたま居合わせた一般のお客さんも 「レズ作家のサイン会なんだって。」と
立ち止まって興味深そうに見ている。
あぁ、そう。このカンジ。
自分の人生を不本意なものにしてしまう、このカンジ・・・。
けれど、今回もっとイヤだったのは ビアン仲間とおぼしきグループが
まるで品定めでもするかのように コソコソと何か言い合いながら
個々にサイン会に来ている人を見回していたこと・・・。
どこかのオフ会にでも参加してみようかな、と思う気持ちをためらわせるもの、
それは閉鎖的なこの村意識。

せっかくもうじき春を迎えようとする このいい季節なのに
なんだか気持ちが萎縮してしまった。

中山可穂さん・・・。小柄で華奢な人だった。
雑踏と騒音と、自分に向けられるいろんな視線の中、
ただもくもくと丁寧にサインをしていた。
少しぎこちない笑顔と、ちいさな礼をいう声。
今、どんな気持ち?
そんな華奢な体で こんないろんな風圧に耐えてるの?
なんだかすっかり出版業界に管理されているようで、
痛々しく感じてしまったのは私だけ?
ほとばしるように奔放で キラキラとした輝きが、
ただ完成度の高い文芸作品に変化していく。
そんな気がして淋しくてならない。
丁寧に書いてくれた宛名と、猫のイラスト風サイン。
ただ、やったー!ウレシー! ではなくて、
可穂さんのいろんな想いが、迷いがにじんでいるような気がして
それをキャッチしたくて ずっと長い事見つめている。


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